シフトを休まずに働いているのに、バイトの同僚の時給が自分より高いと、不満に思うこともあるでしょう。
実は、バイト先の事業主には、あなたの成果や実績が十分に伝わっていない可能性があります。
本記事で解説している内容
- アルバイトの時給が上がらない原因
- 給料交渉をするタイミングや方法
- 給料交渉がうまくいかなかった場合の対処法
自分の価値を正当に評価してもらえる方法についても解説しているので、ぜひご覧ください。
また、アルバイトからのキャリアアップで転職を考えている人も多いのではないでしょうか。
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目次
アルバイトの時給はどうやって決まる?
アルバイトの時給は、雇用主と労働者の間で自由に決められます。
専門知識や体力を要する仕事ほど時給が高く設定される傾向にあります。
一方、どんなに低い時給でもいいわけではなく、法律で定められた最低賃金を下回ることはできません。
最低賃金は地域や産業によって異なり、地域別最低賃金と特定最低賃金の2種類が存在します。
アルバイトの時給はいくら?
次にアルバイトの最低賃金と平均時給を詳しくみていきましょう。
- アルバイトの最低賃金
- アルバイトの平均時給
アルバイトの最低賃金
最低賃金は、都道府県ごとの最低賃金審議会による審議を経て毎年更新されます。
地域別最低賃金と特定最低賃金の2種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。
地域別最低賃金 |
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特定最低賃金 |
|
一般的に「最低賃金」と聞いてイメージするのは、地域別最低賃金です。
都道府県の令和5年度地域別最低賃金額を基に、全国平均を計算すると1,004円(時間額)となっています。
アルバイトの平均時給
株式会社マイナビのレポートによると、2023年11月のアルバイトの平均時給は、1,234円です。
職種別にみると、医療・介護・保育分野におけるアルバイトの平均時給は1,584円です。
ついで「イベント・キャンペーン」が1,482円、「教育」が1,416円です。
エリア別では「関東エリア」が最も高く1,316円、ついで「関西エリア」が1,246円、「東海エリア」が1,174円となっています。
地域による差はありますが、全国的にみて、アルバイトの時給は上昇傾向です。
労働力不足が深刻化する中、アルバイトの需要が高まっていることがわかります。
アルバイトの時給が上がらない原因は4つ
時給が上がらない原因は、大きく分けて下記の4つです。
- 仕事の成果が足りない
- 評価基準に沿っていない
- 上司に評価されていない
- 企業側に時給を上げる体力がない
原因①仕事の成果が足りない
企業は、業務内容に応じた適正な報酬を支払います。
単に与えられた仕事をこなすだけでは、時給の増加は期待できません。
- 売上に貢献する
- 無理な出勤にも対応する
- 業務改善の提案を行う
時給を上げるためには、決められた業務に加えて、企業にとっての価値を提供することが大切です。
企業にとって変えがきかない存在となることで、時給アップが期待できるでしょう。
原因②評価基準に沿っていない
企業は、従業員の成果を測るために独自の評価基準を設けています。
評価基準の例
- 業績評価:業務成績を基準とする
- 能力評価:業務遂行の能力や保有スキルなどを基準とする
- 情意評価:勤務態度や意欲などを基準とする
成果を出していると感じていても、企業の設定する評価基準に沿っていなければ、時給アップは難しいです。
時給アップを目指すためには、企業の経営方針や目指す方向を把握しましょう。
原因③上司に評価されていない
評価基準に沿って成果を出していたとしても、上司に認められていなければ、時給アップには繋がりません。
自分の努力と成果を上司にアピールし、好印象を持ってもらうことが大切です。
- どのように会社に貢献しているかを伝える
- 具体的な数値や事例を交えて伝える
もし、上司からスキルや能力不足を指摘された場合は、指摘を真摯に受け止め、改善に努めましょう。
原因④企業側に時給を上げる体力がない
企業や店舗の経営状況が厳しい場合、時給アップは難しいです。
たとえば、コンビニのような業界では、時給は最低賃金プラスα程度に設定されています。
コンビニの場合、人件費は大きなコストを占めるため、企業の利益が限られていると、時給アップは難しいです。
経営が困難な企業で働く場合は、時給アップの見込みが薄いことを理解し、キャリアプランを検討しましょう。
バイトが時給交渉を成功させる6つのコツ
単に「時給を上げてほしい」とお願いしただけでは、時給アップの可能性は低いです。
ここでは、バイトが時給交渉を成功させる6つのコツについて紹介します。
- 自分の貢献をアピールする
- 時給を口外しない
- 同僚との関係を良好に保つ
- 情報を収集する
- 自分の実績やスキルをまとめる
- 感情を押さえて交渉する
1. 自分の貢献をアピールする
給料交渉を行うタイミングは、自分の成果や売上に貢献した実績が揃ったときです。
自分の成果や実績を具体的に伝えることで、事業主に自分の価値をアピールし、時給アップの交渉を成功させやすくなります。
以下に、時給アップの交渉を行うときの例文を紹介しますので、参考にしてください。
例文
私は週に○時間のシフトで勤務しており、最近では○○や○○の責任ある業務も任せていただいています。
これらの業務では、○○の成果を上げ、○○の改善に貢献できました。
このような実績を踏まえ、時給を○○円に上げていただけないでしょうか。
例文のように、具体的な成果や貢献を数字や具体的な内容で伝えることで、事業主に説得力を与えられます。
また、時給アップの理由を明確にすることで、交渉をスムーズに進められるでしょう。
2.時給を口外しない
従業員間で時給に差がある場合、職場内での不満が募ります。
とくに、時給が低い従業員のモチベーションが低下するでしょう。
事業主は、従業員間での時給に関するトラブルを避けたいと考えています。
時給アップの交渉をする際には、他の従業員に自分の時給について話さないという姿勢をみせるとよいでしょう。
3.同僚との関係を良好に保つ
職場内での人間関係を良好に保つことは、時給アップの交渉を成功させるために重要です。
事業主は、業務を円滑に進めるために、コミュニケーション能力に優れた従業員を望んでいます。
職場での良好な関係性は、以下のメリットをもたらします。
- チームワークの強化
- 生産性の向上
- 職場の雰囲気の改善
職場での良好な関係性は、事業主にとってプラスです。
同僚との関係性を良好に保ち、時給アップの交渉に挑みましょう。
4.情報を収集する
時給交渉を成功させるためには、情報収集が不可欠です。
同じ業種や地域での時給の相場を調べましょう。
- パートやアルバイトの情報誌
- オンラインの求人サイト
自分の現在の時給と比較して明らかに低い場合、時給の相場は交渉の際に役立ちます。
同業種や地域での平均時給、競合他社の時給を示すことにより、時給交渉の成功率を高められるでしょう。
5.自分の実績やスキルをまとめる
時給交渉をする前に、自分の実績やスキルをまとめておくとよいでしょう。
- 売上の増加
- 顧客満足度の向上
- 業務効率化の成果
これまでに達成した具体的な業績を示すことで、事業主に対してあなたの時給アップの正当性をアピールできるでしょう。
6.感情を押さえて交渉する
自分の時給が他の人と比べて低いことを知ると、つい感情的になりがちですが、落ち着いて交渉に臨みましょう。
「おかしいと思いませんか!」といった感情的に主張をせず、事実と自分の意図を明確に伝えることが大切です。
「今後もこの職場で力を発揮したい」という前向きな姿勢を示すことで、交渉はうまくいくはずです。
感情をコントロールし、冷静かつ客観的に話を進めましょう。
給料アップの交渉をしていいのかと悩んでいる方は、下記の記事もぜひご覧ください。
アルバイトの時給が最低賃金以下の場合は?
アルバイトの時給が最低賃金を下回っている場合は違法です。
最低賃金法では、すべての労働者に対して、最低賃金以上の賃金を支払うことが使用者(会社)に義務付けられています。
第四条
出典:厚生労働省|最低賃金法
使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。
最低賃金未満の時給が支払われていた場合は以下の罰金が課せられる可能性があります。
- 50万円以下の罰金
- 特定最低賃金未満の場合は30万円以下の罰金
自分の時給が最低賃金を下回っていると気づいたら、会社に相談し、適切な賃金を支払うよう求めましょう。
改善がみられない場合は、行政機関に相談して、法的な処置を求めることも検討するべきです。
アルバイトが給料交渉しても時給が上がらないときの対処法
最後に、アルバイトが給料交渉しても時給が上がらないときの対処法を4つ紹介します。
- 高時給のバイトに変更する
- 深夜手当のバイトに就く
- 正社員になる
- スキルを磨いてキャリアを選択できるようにする
高時給のバイトに変更する
給料交渉で思うような結果が得られない場合は、高時給のアルバイトに転職しましょう。
給料交渉がうまくいったとしても、時給は50円〜100円程度の増加が一般的です。
大幅な収入増を目指しているなら、時給が高い職種を選ぶ方が効果的かもしれません。
以下の業種は時給が高い傾向にあるので、参考にしてください。
業種 | 平均時給 |
家庭教師 | 1,385円 |
コールセンター | 1,191円 |
パチンコ・スロット(ホール) | 1,187円 |
家事代行 | 1,143円 |
深夜手当のバイトに就く
深夜手当は労働基準法で定められており、夜22時から翌朝5時までの間に働いた場合、基本時給に25%以上の割増賃金が加算されます。
深夜手当はアルバイトにも適用されるため、夜間に働くことで、収入を増やせるでしょう。
深夜手当が適用される職種には、以下のようなものがあります。
- レストラン
- 居酒屋
- バー など
ただし、深夜勤務は生活リズムや健康に影響を与える可能性もあるため、自身のライフスタイルや体調を考慮しながら、慎重に職種を選びましょう。
正社員になる
時給が上がらない場合、キャリアパスを見直し、正社員への転職を検討するのも一つの選択肢です。
国税庁の統計によると、正社員の平均年収は503万円、非正規雇用の平均年収は175万円です。
出典:国税庁|令和元年分 民間給与実態統計調査
正社員ならではの給与制度が328万円の差に影響しています。
正社員ならではの給与制度
- 勤続年数に応じて定期的に給料が上がる
- 実績やスキルに応じた昇給の機会
- ボーナスや退職金 など
もちろんアルバイトは、ライフスタイルの自由度や特定の期間だけ働きたい、といったニーズに合っており、十分価値のある選択です。
しかし、長期的なキャリアや収入の安定を求めているのであれば、正社員として働くことで得られる恩恵は大きいでしょう。
スキルを磨いてキャリアを選択できるようにする
時給が低くて嫌、正社員にもなりたくないなら、スキルを磨いてキャリアの選択肢を広げましょう。
たとえば、アルバイトを続けながらも、新たなスキルを身につけることで、時給アップの交渉に役立ちます。
また、取得したスキルを活かしたアルバイト先や正社員に転職することも可能です。
今後自分にあったキャリアをどう目指すかイメージが沸かない方は、まずは無料のキャリア診断をお試しください。
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まとめ:バイトでもスキルを身につけキャリアを広げろう
アルバイトの時給が上がらないときは、まずは給料交渉を行いましょう。
日本ではお金の話に抵抗を感じる文化がありますが、給料交渉はビジネスの一環であり、自分の価値を正当に評価してもらうための大切な手段です。
遠慮せず、自分の努力や成果をしっかりと伝えましょう。
もし、時給交渉しても時給が上がらない場合は、スキルを身につけることが大切です。
スキルを身につけることで、キャリアの選択肢が広がり、時給アップの交渉にも有利になります。
以下では、倉庫内の軽作業のアルバイトからキャリアアップしたKさんへのインタビューをご紹介しています。
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アルバイトからのキャリアアップを目指す方は、ぜひご覧ください。