会社員として勤めていると、経験やキャリアを積めば任される仕事が増えます。しかし、仕事量が増えたからといって必ずしも給料が上がるとは限りません。
仕事の負担は増えるのに、給料が増えないことに対して、不満を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では給料を上げたい会社員の方に向けて、給料アップのヒントを解説します。
- 仕事は増えるのに給料は上がらない理由
- 現職のスキルを最大限活用して給料アップさせる方法
- 給料が上がる4つのポイント
- 転職成功事例の紹介
給料アップは難しいことではありません。
給料が上がらない原因を把握したうえで、昇給するための具体的な方法を解説します。
給与面の不満をお持ちの方の中には、今の仕事そのものが自分と合っていないと感じる方も多いのではないでしょうか。
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目次
なぜ?仕事は増えるのに給料は上がらない5つの理由
会社員、特に一般職や若手社員の仕事が増えても給料が上がらない原因は、下記の5つです。
- 給料規定により決められているため
- 企業全体の売上や利益が伸び悩んでいるため
- 上司から実力や成果が正しく評価されず給与に反映されていないため
- 個人のスキルや業績が会社の期待するレベルに達していないため
- 企業が年功序列賃金制度を採用しているため
ご自身の状況と当てはまっていないかチェックしましょう。
給料規定により決められているため
給料規定により、仕事が増えても一定の給料しか受け取れない場合があります。
下記のような給料規定だと給与は比較的上がりづらいです。
- 固定された給料体系
- インセンティブやボーナスがない
- 昇給機会が年に1回
- 年齢に連動させた賃金制度
- 培ってきた経験やスキルが評価基準 など
一部の企業では、職位や役職の昇進に伴う給料の増加が規定によって制限されています。
出世しても規定があるため、従業員は新しい責任やタスクに対して相応の報酬を受け取れない場合があります。
企業全体の売上や利益が伸び悩んでいるため
企業全体の売上や利益が伸び悩むと給料の増加は見込めません。
企業は経営を維持するために、コスト削減を行う可能性があります。
- ボーナスの削減
- 賃金の増加を一時的に停止
- 早期退職者の募集
企業の財務状況を改善し、存続させるために給与アップを見送るケースは多いです。
また、業界全体が不景気の場合、企業は人件費をさらに抑制します。
上司から実力や成果が正しく評価されず給与に反映されていないため
上司からの評価が公正でないため、実力や成果が正しく給与に反映されない場合もあります。
例
Aさんはプロジェクトを成功に導いたにも関わらず、上司からの評価は低く、給与には何の変動もありませんでした。
一方、Bさんはプロジェクトで特に顕著な成果を上げていないにも関わらず、上司との良好な関係により給与アップを実現しました。
残念ながら日本の企業文化では、上司との人間関係やコミュニケーション能力が評価される傾向にあります。
また、企業の評価システムが不透明であるため、実力が正しく評価されず、給与に反映されないケースも少なくありません。
個人のスキルや業績が会社の期待するレベルに達していないため
個人の能力と成果が会社の基準を満たしていない場合、給料上昇は期待できません。
企業は労働者の技能と実績に基づいて報酬を設定する傾向があるためです。
会社基準を越えられない場合、給与に対して下記のような影響があります。
- 昇給幅が小さい
- 昇進の遅れ
- ボーナスやインセンティブの減少
ご自身の技能や実績が会社の基準を満たしていないと感じる場合は、技能を向上させ、実績を上げる努力が必要です。
また、スキルだけではなく、リーダーシップや時間管理など、ビジネススキルも評価基準として含むケースもあります。
企業が年功序列賃金制度を採用している
年功序列賃金制度を採用している企業では、若手のうちは給料が上がりません。
年功序列賃金制度は、勤続年数や年齢に基づいて決定する制度であり、日本の企業文化で一般的に採用されてます。
総合人事コンサルティング会社「フォー・ノーツ株式会社」が全国のオフィスワーカー400名に実施した意識調査をみても、「年功序列である」・「やや年功序列である」と答えた回答者があわせて70%以上を占めています。
とくに若手社員や一般職の従業員は、仕事の量や責任が増えても給与が比例して上がる期待はできません。
現職のスキルを最大限活用して給料アップさせる5つの方法
給料アップに向けて効果的なアクションを5つ解説します。
- 具体的なデータを元に仕事での成果や貢献度を上司へアピール
- 業務に直結するスキルを高め、数字で上司にアピール
- 会社に在籍しながら培った経験を元に副業を行う
- 専門知識を活かしてフリーランスに転身
- 給与水準が高い企業をターゲットに転職活動を実施
仕事量ばかり増えているのに、給料が上がらない場合は、培ったスキルを最大限活かして会社にアピールする方法も考えましょう。
具体的なデータを元に仕事での成果や貢献度を上司へアピール
成果を上司に伝える際は、具体的なデータを用いて説得するのが効果的です。
努力や成果が会社にどれだけの価値をもたらしているのかを明確に示せます。
- プロジェクトの成果を明確な数値で示す
- 成果を得るためにどのような戦略を用いたか示す
- チームや会社全体にどのような利益をもたらしたのか説明 など
仮に、マーケティングチームの一員として新しいキャンペーンを立ち上げ、前月比で売上が20%増加した場合、下記のようにアピールしましょう。
成果の数値化 | キャンペーン実施後の売上は前月比で20%増のXXX万円を記録しました |
戦略の明示 | ターゲット顧客のニーズを洞察し、ソーシャルメディアとメールマーケティングを活用した統合キャンペーンを実施しました |
貢献度の説明 | 部門の四半期目標達成に大いに貢献し、会社全体の売上目標達成にも寄与しました |
データを一から集めると労力がかかるため、常日頃から成果を数値で追えるよう、解析をこまめに、数値を追えるようにしましょう。
業務に直結するスキルを高め、数字で上司にアピール
業務に直接関連するスキルを向上させ、成果を具体的な数字で示すのも給料を増やすための効果的な方法の一つです。
上司へ効果的にアピールするため以下を実施しましょう。
- スキルアップの成果を数字で示すためのデータを収集
- 技術の習得によって生まれた成果を示す明確な指標を選定
- グラフやチャートを利用して成果をビジュアル化
- 定期的にスキル習得の進捗や成果を共有し、フィードバックを求める
ただし、今後習得する予定のスキルや資格が企業やチームにとって価値あるものか必ず確認してください。
企業が求めるスキルが向上すると、給料アップや昇進につながりやすくなります。
会社に在籍しながら培った経験を元に副業を行う
本業以外で収入を増やす手段として、培った知識や経験をもとに副業を行うのも一つの方法です。
下記に具体的な副業内容と必要なスキルについてまとめました。
副業内容 | どういったスキルや経験が必要か |
---|---|
Webデザイナー | HTML, CSS,JavaScriptの知識、制作経験 |
データ入力 | タイピング速度, 精度, Microsoft Excelの知識 |
ネット販売 | 商品選定, 顧客サービス, デジタルマーケティング |
ブログ運営 | コンテンツ作成, SEO, ソーシャルメディアマーケティング |
ライター | 文章作成, 編集, リサーチ |
株・FX | 市場分析, リスク管理, 基本的な経済知識 |
英語教室の講師 | 英語の流暢さ, 教育技術, コミュニケーション |
副業を選ぶ際には、自身の興味やスキルを考慮し、時間とリソースを適切に管理しましょう。
専門知識を活かしてフリーランスに転身
フリーランスは、サラリーマンよりも比較的スケジュールを自由に設定できるため、給与と仕事量のバランスを制御し、柔軟な働き方を選択できるでしょう。
フリーランスとして働くメリット
- 自分の興味や専門分野に合わせて仕事を選べる
- 案件ごとに時間や料金を設定でき、努力とスキルが直接収入に反映される
- 案件によっては場所に囚われずに仕事ができる
フリーランスとして働くデメリット
- 収入が不安定であり、途絶える可能性がある
- 単独作業が多く、孤独感を感じる
- 社会保険や退職金など、企業が提供する福利厚生を受けれない
ご自身のスキルセットを強化し、フリーランスとして活動する前に十分な財務計画を立てましょう。
また、ネットワーキングも重要です。可能な限り多くの関係者とつながり、クライアントの獲得と信頼関係の構築に努めましょう。
駆け出しのフリーランスは収入が不安定になりがちですが、キャリフリでは案件獲得支援を重点的に行っています。
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給与水準が高い企業をターゲットに転職活動を実施
仕事量が増えて、上司にスキルや成果を伝えても一向に昇給が見込めない場合は、転職も視野に入れましょう。
世の中にはさまざま企業があり、今の仕事量よりも少ないけど基本給は現状を上回る会社もあるでしょう。
転職活動の際には、業務量はもちろんご自身のスキルや経験をより高く評価してくれる、給与水準が高い企業をターゲットにするなど戦略設計が重要です。
業種別平均年収ランキング(20代)
職業名 | 20代の平均年収 |
金融 | 387万円 |
メーカー | 382万円 |
建設/不動産 | 379万円 |
IT/通信 | 378万円 |
総合商社 | 370万円 |
インターネット/広告 | 364万円 |
専門商社 | 363万円 |
ご自身のライフワークバランスやキャリア目標に最も合致する企業に焦点を合わせて転職活動を進めましょう。
仕事量と給料が見合わないなら転職しよう!給料を上げる4つのステップ
企業方針や給与体系が原因で仕事量が給料と比例しない場合、転職をした方がまだ昇給する可能性があります。
- 自己分析を行う
- 履歴書を実際に書く
- 給与水準の高い業界や職種で求められるスキルを強化する
- キャリアコーチングに相談する
仕事量と給料が見合う新しい職を見つけるため、しっかりと準備を進めていきましょう。
①自己分析を行う
現在の職務における経験や知識を明確にしましょう。どのような役割や業界が適しているのか理解すると転職活動は有利に進みます。具体的には下記3つのメリットがあります。
- より適切な職種や企業とマッチングする
- 面接時に自信を持ってアピールできる
- 適切な給与レベルを交渉できる
スキルを棚卸しするためにまずは「スキルマップ」を作成しましょう。テンプレートは厚生労働省が「職業能力評価シート」を提供しています。
出典:厚生労働省|キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアル
テンプレートを活用してまずご自身が現状どのレベルなのか把握しましょう。次に具体的なアクションや期限を設定し、目標達成への明確な道筋を作成できます。
②具体的な数字や成功事例を用いて魅力的な履歴書を作成
自己分析ができたら、転職を想定し履歴書も作成してみましょう。各職務で達成した実績や成功事例を簡潔に記述するのがポイントです。特に若手社員の方は経験が少ないため、過去の成功事例をもとにポテンシャルを示します。
例)具体的な数字や成功事例を用いた説明
スキル | 経験・実績 |
プロジェクトマネジメント | 2年の経験。5以上のプロジェクトを成功させ、 平均30%のコスト削減を達成 |
データ分析 | PythonとRを用いたデータ分析に2年の経験。売上予測モデルを開発し、精度80%を達成 |
プレゼンテーション | 社内外でのプレゼンテーション経験。 最大で30人以上の聴衆を前にプレゼンテーション実施 |
前職の企業やチームでの貢献も忘れずにアピールしましょう。
履歴書を実際に書き、ご自身で物足りなさや改めてスキル不足を感じているなら急いで転職はしない方がいいでしょう。
焦って転職活動を進めると、後悔する可能性が高いです。
まずは、スキル強化できないか検討してみてください。
③給与水準の高い業界や職種で求められるスキルを強化
給与水準が高い業界や職種に移るには、求められる特定スキルの強化が必須です。高収入が期待できる仕事は、高い専門知識や技術スキルを求められる傾向にあります。
例えば、給与水準が比較的に高い「IT業界」では、下記のスキルが求められるでしょう。
- プログラミングスキル
- データ分析能力
- セキュリティ知識 など
もし未経験からIT業界の転職を目指す場合、以下のようなステップがあります。
- プログラミングスキルを学ぶため、オンラインコースや専門学校に通い勉強する
- IT関連の資格(例:基本情報技術者試験(FE)・Linux技術者認定 (LinuC)など)
を取得して技術力を証明し、雇用の可能性を高める - 実務経験を積むために、フリーランスのプロジェクトやインターンシップに参加
- 完成したプロジェクトや成果を含むポートフォリオを作成し、オンラインで公開
- 履歴書とカバーレターを作成し、それらをIT業界のポジションに合わせて最適化
- 面接の機会を増やし、経験したプロジェクトについて自信を持って話す
IT業界に限らず、給与水準の高い他業界に転職するには、ある程度経験を積みましょう。
転職が成功し、給料がアップする確率が高まります。
④キャリアコーチングに相談する
キャリアコーチングは、キャリアの方向性、スキルの強化、キャリアの目標設定に焦点を当てたアドバイスを提供してくれるサービスです。
転職エージェントとは異なり、転職前の自己分析やキャリア形成、スキル強化のアドバイスをしてくれます。
給料アップにつながるスキルを今後どう伸ばせばいいのか?自分に適した仕事の選び方がわからない方もキャリアコーチングの利用も検討してみてください。
給料をアップさせた転職成功事例の紹介
以前管理栄養士に務めていたAさんはキャリフリのプログラムを利用してITエンジニアの職に転向しました。
最初は「どうやって転職すればいいのか不安」と思っていたそうです。しかし、キャリアアドバイザーの支援で自分に何が向いているのか客観的なアドバイスをもらい、自信を持って転職に挑めました。
残業時間 | 基本給 | |
転職前 | 70時間 | 19万円 |
転職後 | 10時間 | 23万円 |
転職後は年収が50万円アップし、希望職種への転職に成功しました
キャリフリは、転職支援付きのパーソナルスクールです。転職、副業、フリーランスといったさまざまな雇用形態に対してキャリア相談と支援を実施しています。
以下のような方におすすめのサービスです。
- 転職や副業、フリーランスなどのキャリアチェンジを考えている方
- 未経験からでもスキルを身につけてキャリアチェンジを目指したい方
- 転職活動において、プロのサポートを受けたい方
- 副業やフリーランスとして働くための案件を探している方
オーダーメイドで最適なスキルやキャリアを提案いたします。
プロのアドバイスを受けたい方は、キャリフリの公式LINEへ登録の上、ご自身のキャリア診断から始めてみてください。
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まずは上司にアピールして、不満が残るようであれば転職もあり!
給料が上がらないのに仕事量が増えている場合、まずは上司と話し合い、仕事量に見合った評価を受けられるようにしましょう。それでも不満が解消されない場合は下記を参考に転職も視野に入れてみてください。
- キャリアの棚卸しを行う
- 具体的な数字や成功事例を用いて魅力的な履歴書を作成
- 給与水準の高い業界や職種で求められるスキルを強化
- キャリアコーチングに相談する
給料が上がらない会社にしがみついていると、いいように使われる人になってしまう可能性があります。
仕事量が増えているのに給料上がらないから辞めるのは逃げではありません。
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キャリア目標や市場価値を正確に把握し、適切なタイミングと準備を整えて、新しいキャリアを築いていきましょう。