「夜勤はすべてがおかしくなる」という話を聞いて「本当におかしくなるの?」「どんな風におかしくなるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、夜勤はすべてがおかしくなるといわれている具体的な理由や、対処法について解説します。
記事を読むことで、夜勤ですべてがおかしくなる前に具体的な対処がとれるようになります。
10分ほどで読めますので、少しでも読んで今後の参考にしてください。
夜勤のない企業への転職を検討している方は、ぜひキャリフリでご相談ください。
キャリフリでは、未経験業界のスキル修得から転職までを一気通貫でサポートしております。
今なら60分間の無料キャリア相談を実施中です。
充実した生活を手に入れよう!
目次
夜勤を続けるとおかしくなり辞めたくなる人は多い
夜勤で働いたことのある方の多くは「身体の状態がおかしくなりつらい」と感じているようです。
ビジネスメディアを運営している株式会社ビズヒッツが、夜勤経験者500人に「夜勤を辞めたいと思うときに関する意識調査」を行ったところ、以下のような結果となりました。
引用:PRTIMES
回答者の40%以上の方が「身体がしんどい」を理由に辞めたいと感じています。
また「生活リズムが崩れる」ことを理由に辞めたいと感じる方もいます。
夜勤を続けると、仕事を辞めたくなるほど健康や生活がおかしくなりやすいといえるでしょう。
【健康面】夜勤はすべてがおかしくなる4つの理由
夜勤で働くことによる健康面での悪影響は以下の4つです。
- 睡眠の質が悪くなりストレスがたまる
- 食生活が乱れて太りやすくなる
- がんのリスクが高まる
- うつ病になりやすくなる
睡眠の質が悪くなりストレスがたまる
夜勤で働くと睡眠の質が悪くなり、十分な回復ができずストレスがたまりやすくなります。
睡眠の質を高めるホルモン「メラトニン」は、夜勤で働くことにより十分な量を確保できなくなる可能性が高いです。
結果、以下の症状を招きストレス増加にもつながります。
- 活動時間帯に強い眠気を感じる
- 眠りたい時間に眠れなくなる
- 熟睡できなくなる
- 集中力の低下
- 気力の低下
食生活が乱れて太りやすくなる
夜勤が続くと、太りやすい時間帯に食欲が増してしまい肥満になりやすくなります。
人間は、睡眠時間が短くなるとホルモンのバランスが乱れて、食欲が増す傾向にあるためです。
また、18時ごろから深夜の時間は、脂肪を合成するたんぱく質が分泌されやすい時間帯ともいわれています。
夜勤で働く方の中にはエネルギー確保のため、深夜に炭水化物や脂っこい調理パンなどを食べる方も少なくありません。
しかし、実際にはエネルギーとなる以上に脂肪になっている可能性が高いです。
がんのリスクが高まる
夜勤による生活リズムの乱れは、がんにつながるといわれています。
国際がん研究機関(IARC)は「生活リズムが乱れる夜勤」を、グループ2Aの「おそらく発がん性のあるもの」としています。
グループ1 | ヒトに対して発がん性がある。 |
グループ2A | ヒトに対しておそらく発がん性がある。 |
グループ2B | ヒトに対して発がん性がある可能性がある。 |
グループ3 | ヒトに対する発がん性について分類できない。 |
出典:「国際がん研究機関(IARC)の概要とIARC発がん性分類について」(農林水産省)
グループ2Aとは、除草剤にも使われている「グリホサート」と同じレベルです。
うつ病になりやすくなる
夜勤を続けると、心のバランスが乱れうつ病になりやすくなります。
うつ病になる原因の一つに、精神の安定・安心をもたらすホルモン「セロトニン」の低下があるといわれています。
セロトニンは、日光を浴びることで分泌されるため、夜勤によって日光を浴びる機会が減ることでうつ病になりやすくなるのです。
また、セロトニンが不足すると以下の症状も招きます。
- 慢性的ストレスや疲労の増加
- 向上心の低下
- 働く意欲の低下
- 協調性の低下
夜勤は「疲れがとれにくい」「人数が少なく忙しくなりやすい」などの理由から、ただでさえストレスのたまりやすい環境のため、よりうつ病になりやすい環境といえます。
下記の記事では、夜勤をすることによる健康面への影響と対処法を詳しく解説していますので、参考にしてください。
関連記事:夜勤は早死にするって本当?健康面への影響と対処法は?
【生活面】夜勤はすべてがおかしくなる4つの理由
夜勤は、生活面においても以下のような悪影響があります。
- 家族とのすれ違いが生じる
- 友人とのつながりが薄くなる
- 生活のリズムが乱れる
家族とのすれ違いが生じる
夜勤が続くと、日中に活動する家族とのすれ違いが生じやすくなります。
夜勤で働く方はどうしても、昼に寝て夜に仕事をするというサイクルになりがちです。
そのため、家族と同じ場所で生活しているのに会えないという状況になる方も少なくありません。
特に、子どもは寝る時間も早く睡眠時間も長いため、子どもがいる方は寝顔しか見られず、寂しく感じることも少なくないでしょう。
友人とのつながりが薄くなる
生活サイクルがあわず、友人とのつながりが薄くなる点も、夜勤による悪影響の一つです。
夜勤で働く方は、さまざまな友人からの誘いにも気軽には応じられません。
- 飲み会
- 映画や食事などの外出
- 同窓会
- 趣味の活動
仕事を理由に断る状況が続くと、友人も気を使って誘いにくくなり最終的にはまったく誘われなくなる可能性もあるでしょう。
生活のリズムが乱れる
夜勤が続くと生活のリズムが乱れ、普段通りの生活が送れなくなる方も少なくありません。
人間には、25時間周期の体内時計が備わっており、体内時計が乱れると以下のような症状を招くといわれています。
- 自律神経バランスの乱れ
- ホルモンバランスの乱れ
- 免疫力の低下
体内時計が乱れた結果、やるべきことができなかったり、やりたいことが後回しになってしまったりして、普段通りの生活が送れなくなってしまいます。
活動の幅が狭くなる
夜勤が続くと活動の幅が狭くなり、日勤の方と比べて豊かな生活が送りにくくなる可能性が高いです。
看護師やトラック運転手など、夜勤をともなう仕事は拘束時間が長いケースも多く、以下のようにプライベートな活動がしにくくなります。
- プライベート時間が睡眠で消費される
- 疲れから趣味や活動や遊ぶ気力がわかない
- 友人や家族と時間があわせにくい
活動の幅が狭まることで「何のために仕事をしているのだろう」という気持ちになりやすく、ストレスや孤独感の増加にもつながります。
夜勤を辞めることで得られるメリット
夜勤をやめることで得られる主なメリットは以下の2つです。
- 健康的な生活を手に入れられる
- QOL(生活の質)の向上
健康的な生活を手に入れられる
夜勤をやめると健康への悪影響が軽減され、健康的な生活を手にすることが可能です。
生活リズムの中心を日中に変えると、以下の効果が得られます。
- 夜にぐっすりと寝られて疲労がしっかりととれる
- 精神が落ち着きストレスがたまりにくくなる
- 食生活が乱れにくくなり太りにくくなる
健康的な生活は気力の充実にもつながり、仕事や普段の生活にもよい影響を及ぼすでしょう。
QOL(生活の質)の向上
夜勤をやめることでQOL(生活の質)の向上にもつながります。
ほとんどの方が主に活動する時間帯は日中です。
世の中の生活様式やサービスも、日中の活動をベースに作られています。
夜勤から日勤へ仕事を変えるだけで生活が変わり、思考の変化や興味の広がるきっかけにもなります。
また、人との関わりも増えるため、QOLは大きく向上するでしょう。
おかしくなる前に夜勤をやめた方がよい方の特徴
身体やメンタルがおかしくなる前に夜勤をやめた方がよい方の特徴は以下の3つです。
- 体調不良を感じている方
- 生活リズムの管理が苦手な方
- 家族や友人とのつながりを重視する方
体調不良を感じている方
夜勤によって、慢性的に体調不良が続いている方はやめることも視野に入れた方がよいでしょう。
夜勤を続けると、以下のような健康リスクが生じます。
- 睡眠障害
- うつ病
- がん
- 生活習慣病
特に、夜勤によって病院に行く回数が増えた方や、体重が大きく増えた方などは危険です。
生活リズムの管理が苦手な方
生活リズムの管理が苦手な方は、夜勤を続けることで健康を害する可能性があるのでやめた方がよいかもしれません。
特に、以下の方は注意が必要です。
- 夜中に炭水化物や脂っぽいものを大量に食べるのをやめられない
- 決めた時間に眠れない・起きられない
- 普段なら気にならないことでもすぐにいらいらすることが多い
今は大丈夫であったとしても、将来的に大きな病気になる可能性があるので、可能であれば夜勤をやめた方がよいでしょう。
家族や友人とのつながりを重要視する方
家族や友人とのつながりを重視する方は、夜勤によってメンタル面に悪影響を及ぼす可能性があります。
夜勤で働くと、日中をメインに活動する家族や友人とのつながりが薄くなってしまいます。
結果、家族・友人との会話や外出が減ることで大きなストレスや孤独を感じる可能性が高いです。
最悪の場合、仕事の意味ややりがいを見いだせなくなってしまいます。
すでに、悩むことが増えている方は、早めに家族や友人とかかわるライフスタイルに変えた方がよいでしょう。
夜勤ですべてがおかしくなってきたときの対処法5選
夜勤ですべてがおかしくなってきたときの対処法を以下の5つ紹介します。
- 生活リズムをできるだけ一定に保
- 眠りの質を上げ疲労回復効果を高める
- 食事の内容や回数に気をつける
- 有給休暇や思い切って休む
- 働く環境を変える
生活リズムをできるだけ一定に保つ
生活リズムをできるだけ一定に保つことで、ホルモンや自律神経の乱れを抑えられ、落ち着いた生活を送りやすくなります。
生活リズムは、日光や食事、習慣的な行動で調整可能です。
夜勤明けであってもできるだけ日勤時と同じような行動を心がけるとよいでしょう。
夜勤明けにおすすめの過ごし方
- 夜勤明けでもすぐに眠らず、夜長く眠るようにする
- 日光をできるだけ浴びる生活を行う
- 日勤や休み時に行っている活動を夜勤明けでもおこなう
- 日勤時と同じ内容を食事をとる
反対に、夜勤明けに何もせずに過ごしたり、大量に脂っこいものを食べたりすると疲労が増す可能性があるので注意が必要です。
眠りの質を上げ疲労回復効果を高める
眠りの質を上げることで、同じ睡眠時間でもより疲労回復や精神安定の効果が得られます。
睡眠の質を向上させるには、以下が効果的です。
おすすめの睡眠の質向上対策
- 寝室にスマートフォンやタブレットを持ち込まない
- 遮光カーテンなどを利用して部屋をできるだけ暗くする
- 寝る1~2時間前にお風呂で体を温める
- 覚醒効果のあるもの(コーヒー・タバコ・酒)をとらない
- リラックス効果のあるアロマを利用する
また、業務中の仮眠も疲労回復に効果的です。
20分~50分ほどの仮眠は、眠気や疲労回復に効果があるといわれています。
夜勤中に積極的に仮眠をとることで効率の向上や集中力低下によるケガの防止につながるでしょう。
ただし、60分以上の仮眠をとると起床後に頭がぼんやりとしやすいので注意が必要です。
食事の内容や回数に気をつける
食事内容や回数に気をつけることで、肥満防止や睡眠時の疲労回復効果のアップにつながります。
気をつけるポイントは以下の通りです。
夜勤の方が注意する点
- 食事回数をできるだけ1日3回にする
- 夜勤前の食事は朝食をイメージしたものを食べる
- 夜勤中の食事は400Kcal程度に抑え野菜も積極的に食べる
- 帰宅後の食事は脂っぽいものを控え消化がよいものを選ぶ
また、食べる順番を野菜→ごはんにすると血糖値の上昇を抑えられるためおすすめです。
有給休暇や思い切って休む
身体やメンタルに不調を感じるようであれば思い切って有給休暇をとりましょう。
有給休暇をとり休日をしっかり満喫することで、疲労回復やストレス解消になるだけではなく、生活リズムの調整にも役立ちます。
職場環境によっては、有給休暇が取りにくい環境かもしれません。
しかし、無理して働き健康を害してしまえば、結果としてより長く働けなくなります。
有給休暇は従業員に認められた権利です。
企業側は有給休暇を申請された場合、事情があれば日時を変更できますが、基本的には断ることができない点も知っておきましょう。
働く環境を変える
どのような対策をとっても不調が改善されない場合は、シフト変更や転職などをおこない、働く環境そのものを変えることを検討しましょう。
シフト変更を上司に相談する場合は、以下のポイントに気をつけましょう。
シフト相談時のポイント
- 変更を希望する理由をしっかりと伝える
- 企業に産業医がいる場合は相談する
- 企業側の事情も考慮した案も用意しておく(例:週〇回なら入れる)
また、転職を検討する際は、Webなどで探すのもよいですが時間の関係でしっかりと探せない可能性があります。
よりよい職場を見つけるためにも転職エージェントなど人に相談できる方法で探すのがおすすめです。
まとめ:すべてがおかしくなる前に生活環境を整えよう
夜勤を続けると睡眠障害やがん、生活習慣病などの健康リスクだけでなく、家族・友人と会いにくくなる生活面でのリスクも生じます。
健康・生活の面でおかしくならないためにも「睡眠の質を上げる」「食事内容に気をつける」などを実施して生活リズムを乱さないよう心がけましょう。
一方で、いくら対策をおこなっても限度があり、無理なときはどれだけやっても無理です。
夜勤によってすべてがおかしくなってきたと感じるようであれば、転職やシフト変更などで働く環境そのものを変えましょう。